10月13日、三重県の鈴鹿サーキットでF1日本グランプリが開催されました。現地やテレビで観戦された方もいるのではないでしょうか。
結果は、ドイツ出身のレーシングドライバーで、レッドブル・ルノーのマシンに乗ったセバスチャン・フェテル氏が優勝。フェテル氏はその後のインドグランプリでも優勝し、史上3人目となる4連覇を果たしたそうです。
F1、来年はすこし「エコ」に。
さて、クルマのスピードとパワーを競うF1ですが、技術規定が変更され、来年はすこし「エコ」になるそうです。規定によると、現行の2.4リットルエンジンが1.6リットルターボになり、エネルギーの効率性が勝負を左右するのだとか。
カーレース好きな方の中には「レースなのに燃費の節約なんてしてどうする」と思われる方もいるかもしれませんが、これも時代の流れなのでしょうか。
そんな中、フランスで開催されるル・マン24時間耐久レースへの参戦を予定している日産自動車が、革新的な電力駆動レーシングカー「Nissan ZEOD RC」を10月に日本で初めて公開しました。
このマシンは、ル・マン24時間レースの主催者で西部自動車クラブが、革新的な技術を披露するマシンのために設けた特別エントリー枠「ガレージ56」に選ばれたもので、2014年の同レースに実際に参戦します。
最高速度は時速300km以上、「日産リーフ」の技術が活用
Nissan ZEOD RCは、ル・マン24時間レースが開催される8.5マイルのサーキット1周を電力だけで走行する初めてのマシンで、最高速度はなんと時速300km以上に達します。今年のル・マンで発表されたプロトタイプに比べ、新型の冷却インテーク、エアロダイナミクスの変更など、大幅な改良が施されているそうです。真っ白なボディーと流線を描いたようなフォルムは、サーキットでもひと際映えそうですね。
Nissan ZEOD RCには、電気自動車「日産リーフ」と、それをベースとした初めてのEVレーシングカーである「Nissan LEAF NISMO RC」の開発を通じて蓄積した技術が活用されているそうです。
開発に携わったニッサン・モータースポーツ・インターナショナル社長の宮谷正一氏によると、Nissan LEAF NISMO RCのエネルギーマネジメントや高効率な回生システムなどは、EV技術をモータースポーツに活用していく重要なステップ、とのこと。
ドライバーは、電力駆動と小型軽量ターボエンジンによる駆動を切り換えることが可能で、ブレーキ回生によりバッテリーに充電されます。電気で走るクルマが世界有数のカーレースでどんな走りを見せるのか。楽しみに待ちましょう。
*画像は日産自動車公表のプレスリリースより引用しました。