進化する「HEMS」最前線

HEMSが持つ「見える化」と「制御」2つの要素

快適なエコライフを提案する「スマートハウス」という考え方が、2014年も引き続き注目されています。中でも、創って貯めたエネルギーを効率的に使うために必要なのが、「HEMS(Home Energy Management System:家庭用エネルギー管理システム)」です。

HEMSを知る上で抑えておくべきポイントは、「見える化」と「制御」の2つの要素です。「見える化」は、各種機器につないだセンサーや計測器をもとにエネルギーの使用状況を把握し、パソコンやスマートフォンからエネルギー状況を確認することができます。時間ごと、日ごと、月ごとの変化といった状況だけではなく、家庭全体や部屋ごとの使用量をチェックできるのも大きなポイントです。これによってエネルギーの無駄遣いや節電ポイントがわかり、普段の生活をより省エネ化することができるのです。

「制御」は、センサーやコンピュータ技術をもとにネットワーク化された家電、機器を一括コントロールし、自動的にエネルギー使用量を最適化することができます。例えば、人の不在を感知したら自動的に電源をオフにしたり、あらかじめ最大使用量の電力を設定しておくことで、家の総使用量が設定量に達したときに自動でエアコンの設定温度を変えたり、優先順位の低い機器の電源をオフにしたりすることができるのです。また、日中の電力使用が集中する時間帯に家電機器の使用を控えるピークカットや、需要が少なく料金も安い夜間電力を使って蓄熱や蓄電を行ない、日中に蓄えてたエネルギーを使うタイムシフトも可能になります。

こうして家庭用エネルギーを自分たちで管理することで、普段は意識しにくい身の回りの生活を効率的に活用して快適な生活を送ることができるのです。

最新HEMSの機能や体験を紹介

「見える化」や「制御」だけではなく、HEMSを使ったさまざまなサービスもでてきました。

例えば、センサーが付いている使い捨てパッチを体に貼り付けるだけで生体データがリアルタイムに収集され、心拍数や呼吸数、消費カロリーなどの健康情報や活動状況を測定するサービスです。それのデータを踏まえ、対話型HEMSが健康上のアドバイスをしたり、食事管理や体調異常の発見といった健康サポートを行ってくれるそうです。

子供や高齢者の見守りにも活用されています。例えば、子供が帰宅する時間帯にエアコンの電源が入ると保護者の携帯電話にメールが送られたり、高齢者が一定時間以上水道を使わないと管理センターに通知を届けてくれます。安心安全な暮らしのための見守りセンサーとして役立てることができるのです。

地域の行政情報や行政サービスもHEMSを通じて受けられるかもしれません。家庭ごとの電気使用量などのデータを通じて家庭の属性や特徴に応じて、子育て世代には保育情報を、高齢者世帯には医療や介護情報といった的確な情報を届けているケースもあります。

さらに、HEMSがお得な情報を教えてくれるかもしれません。キッチンの消費電力の少ない人には飲食店の割引券を配布したり、エアコンの使い始めの時期に掃除サービスを案内するなど、それぞれの暮らし方とマッチングした割引券を配布するなど、HEMSを使うだけで、自分の生活に合ったお得な情報を手に入れやすくなる新しい試みです。

このように、HEMSはエネルギー管理だけではなく、より良い暮らしのためのツールとして機能し始めています。住まいがますます便利になっていきますね。

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